行政書士試験の合格率の推移
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「行政書士試験は合格率が下がった」「行政書士試験は難しくなった」という声が、そこここで聞かれます。実際のところは、どうなのでしょうか?
財団法人行政書士試験研究センターが、次表のように、過去10年間の試験データを公開しています。
年度 | 合格率 |
---|---|
26年度 | 8.27% |
25年度 | 10.10% |
24年度 | 9.19% |
23年度 | 8.05% |
22年度 | 6.60% |
21年度 | 9.05% |
20年度 | 6.47% |
19年度 | 8.64% |
18年度 | 4.79% |
17年度 | 2.62% |
ここ10年の合格率をみると、10%を超えたのは一度だけです。
それでも合格率がヒトケタ後半で安定的に推移していれば、この種の国家試験ではさほど珍しい数値ではないので、「まあ、そのくらいだろうな」と思うだけでしょう。
しかし、平成15年度が2.89%、平成17年度が2.62%と、2%台まで落ち込んでいる年度があるのを見たら、驚く人も多いでしょう。この2%台という合格率は、難関試験として名高い司法書士試験より低いものですからね。
この合格率が低い年には、一体何があったのでしょうか?
合格率が極端に低かった年は・・・単純に、問題が極端に難しかったのです。つまり合格点に到達できなかった受験生が多かったわけです。
行政書士試験の合否の判定は、「上位の〇%を合格させる」といったものではありません。あくまでも、個々人の点数が合格点に達しているかいないかで判断されます。基本的に、絶対評価方式なのです。
ですから、行政書士試験の合格率に、年度による大きな差が見られるのは、試験の難易度が年によって異なっているからです。
しかし、一昔前は行政書士試験は10%前後の合格率がありましたから、「2%」と聞くと、「合格率が下がったなあ」とびっくりする人もたくさんいるでしょう。
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行政書士合格率と年齢